9672 東京都競馬 もう、脱げないよ

ミニマリズム(英: Minimalism)は、完成度を追求するために、装飾的趣向を凝らすのではなく、むしろそれらを必要最小限まで省略する表現スタイル(様式)[1]。ミニマリスムとも表記される。「最小限主義」とも。
wikipediaより

コロナショック 凄いですね。今回の下落で、一つ発見した事があって、
毎日株価が下がると朝勃ちしなくなる。
です。

という事で、今回は9672 東京都競馬です。


じゃじゃん。素晴らしい業績の伸び、そして利益率。
筆頭株主は東京都。社長は元東京都副知事。一体どんな理由で、こんなに業績が伸びているのでしょうか。

セグメント別に利益を確認してみましょう。



緑色は、倉庫の賃貸です。非常に安定して利益を稼いでいますね。かつ、利益率も60%超。
青は公営競技。近年の大幅業績伸長のドライバーはここですね。
公営競技セグメントとは何か、なぜこんなにも伸びたのか、そして今後も成長するのか?コロナの影響は?
気になりますよね。職場で気になるあの子のおっぱいの感触と同じくらい気になりますよね。気になる男性の朝勃ちの頻度と同じくらい気になりますよね。

セグメント定性情報の確認です。



毎年ずっと赤字の遊園地を除くと、この会社がやっている事はいわゆる大家さんですね。「賃貸」という文字が沢山です。具体的には、7箇所書いてありました。いや、数え直したら8箇所でした。

業績が伸びている公営競技セグメントは、どうやってお金を稼いでいるのでしょうか。馬券を売っているのか、あるいは、場所代を徴収しているのか。


公営競技セグメントにおける賃貸というのは、場所代を定額で取っているのではなく、馬券(勝馬投票券)の売上に応じて賃貸料を取っている仕組みのようです。馬券購入金額*歩率が東京都競馬の取り分のようです。下品な言葉でいえば、テラ銭商売。今時の言葉であれば、プラットフォームビジネス。ですかね。
いずれにせよ、馬券を買う人が増えるほど、売上が伸びていきますね。

ところで、歩率はどれ位なのでしょうか。

有報に記載がありますね。4.5%とあります。ただ、これがSPAT4(ネット投票システム)も含めた全ての馬券に適用されているのか、大井の本場と場外だけなのかが不明瞭ですが、数値から検証する限りは全てのケースで4.5%になってそうです。

さて、ここまでをまとめると
・東京都競馬は大家さん。利益率がとても高い。
・倉庫の賃貸が安定的かつ高利益率
・近年の業績の伸びは、公営競技(競馬)のテラ銭が大きく増加した為

では、続いて、公営競技(競馬)がなぜ伸びているのか。を確認してみましょう。
ところで、大井競馬もSPAT4も、中央競馬(JRA)ではなく地方競馬です。さて、地方競馬って日本全国にどれくらいあるでしょーか?


いっぱいおっぱいありましたね。おっぱいいっぱい揉みたいな。

続いて、地方競馬の最近の推移を確認です。

https://www.maff.go.jp/j/chikusan/keiba/lin/attach/pdf/index-53.pdf

平成3年って、、、1991年ですね。。。。20秒くらい考えちゃいましたよ。1991年の日本ってwikiのページあったんで、読み込んじゃいました。ジュリアナ東京って、この年に出来たんですね。パンツ見るお店ですよね。コミケ幕張メッセ追放事件ってのもあったんですか、なんですかそれ。。。TBSのオールスター感謝祭放送開始ですって。おお、なんか凄い。

めっちゃ衰退産業ですね。地方競馬。ただ、平成23年をボトムに復活してきてますと。入場人員は減っているのに、売得金(売上)は増えているのはなぜかというと、、、、、


そうですね。ネットで買う人が増えているんですね。
本場(競馬場)で買う人、6%しかいないって、競馬やってない人からしたら驚きですよね。

では、地方競馬全体の売上が、どのように東京都競馬の売上に繋がっていくかを確認してしていきます。
2019年(1-12月)で、地方競馬全体の売得金は6700億円です。一方、東京都競馬の公営競技セグメントの売上は156億円。その内、馬券販売からのテラ銭は140億程度と思われます。
156億*(74%+11%+3%)



関係性をわかりやすく整理すると、以下です。これで計算すると、テラ銭は約130億となります。決算説明資料の数値と10億程度ずれるんですが、理由はよく分からなかったです。販売チャネルによって歩率がちょっと違うのかな?



地方競馬をネットで買う方法は、SPAT4、楽天競馬、オッズパーク、即PATの4種類あるようでして、SPAT4が現在トップシェアで47%。過去を遡ってみても、少しずつシェアを伸ばしていますね。
本場と場外に関しては、東京都競馬が物理的に保有している売り場からの売上が上限となるのに対して、ネット販売は物理的な制約が外れるので伸び代が大きいですね。

例えば、本場や場外の売上が全てネットに置き換わったらどうなるのか?
試算してみると、、下記となって、単純に考えると売上が12%程増えます。
しかも、場外馬券場不要になったら、コスト面でも色々メリットありそうですよね。



本場と場外なくなったら、古参のおじいちゃんたちはネット購入なんか出来ないから、売上減っちゃうよ。そんな上手くいかないって。って、思いますよね。
3月から、コロナ鍋(なべ)の影響で無観客レース、ネット販売のみだったんですよ。


まさかの前年比プラスです。4月に関しても日々データ集計してますが、1日平均の数値を見る限り、前年比+10%超で推移していますね。

古参のおじいちゃん達が、競馬の為にネット注文を覚えたのか。あるいは、在宅勤務の増加により、平日昼間からやってる地方競馬しながら仕事する会社員が増えたのか。あるいは、パチンコ出来なくなったら博徒達が、地方競馬に流れたのか。平日昼間に逢瀬を重ねていた人妻達が新たなリスクを求めて地方競馬に流れたのか。理由は分からないですが、とにかくお願いしたいのは、馬券を買うならSPAT4で買おうね。春を買うのはダメだよって事です。


Valuationの確認です。
まずはPBR
BSの構成はこんな感じです。

最後に、PERとPBR推移。
3月後半の下落時に買えてタラレバ定食ですね。僕ですか?もちろん、指くわえてぼうっとシコってましたよ。



まとめです。

地方競馬のオンライン投票プラットフォームという、新規参入が著しく困難な世界においてトップシェアを持ち、そのプラットフォームを提供することで手数料を稼ぐ。

馬券販売収益の一部は地方競馬を持つ各市町村の貴重な財源になるという公的な面や、大株主が東京都という安定性。自粛の嵐の現在においても、運営が継続され、批判的な世論も受けにくというニッチなポジション。仮に今後、クラスター発生で一部地方競馬が休止になったとしても、その休止期間はそれほど長くなく、また、復活も早そうですよね。

今回で、新規にネット購入を始めたユーザーも多いでしょうし、販売はまだまだ伸びていくのではないでしょうか。
コスト面においても、ネット販売のシェアが高まるほどに、場外馬券場の廃止など、より一層物理的な設備を削ぎ落とす方向に舵が切れるのでは。
例えば、大井競馬場においても物理的な販売機能を無くして、購入は全てネット。競馬場は観戦して盛り上がる場所。という機能だけにしてしまう。とかね。
あるいは、最終的には、競馬場も馬も全て無くしてしまって、ダビスタを使ってネットだけで完結してしまっても良いのではないでしょうか。
そうやって、一切の要素を削ぎ落とし、ただ画面上に現れるオッズと、それに投票するという行為だけが残った無機質な場所。

そんなのは株式市場だけで十分ですね。

良いことばっかり書きましたけど、ここ、サマーランドのセグメントが毎年毎年赤字で、今年は更にめちゃくちゃ赤字だと思いますよ。地方競馬も、いつ、自粛に追い込まれるかわからないですからね。配当も少ないし、valuationも特に割安ではないですね。


最後に、全てを削ぎ落としたハゲバンク風スライドで締めます。




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